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08
12月

制震構造と免震構造

Posted by andy

 阪神淡路大震災や東日本大震災以後、2次被害を防ぐということで制震や免震といった耐震構造の方法が話題になることが多くなりました。

ところでこの2つにはどのような効果があるのかということですが、最大の利点は、地震時に2次災害を防ぐことにあります。建物が大きく揺れれば、家具や電化製品が飛び散り、命が危険にさらされることにもつながります。また、建物に被害がなくても地震後の生活に支障をきたします。耐震設計だけでは、この2次災害を防ぐのはむずかしいとされています。そこで、この制震や免震は建物そのものの揺れを少なくしてくれるために2次被害が起きにくいのであります。

 制震構造とは、地震などの大きな外力が建物に加わったとき、構造内部に組み込まれたエネルギ-吸収装置が、地震エネルギ-を分散・吸収し構造体に損害を与えないようにするものです。

例えば、自動車の衝突を思い浮かべて下さい。衝突したときショックが軽減される装置が自動車に装着されています。これと同じ原理で、構造体の一部に自動車に付いているショックアブソ-バ-のようなダンパ-を組み込んで地震エネルギ-を吸収する考え方です。また、外力が加わったときにエネルギ-が一部に集中するよう構造設計を行い、その部分だけに損壊を起こさせてエネルギ-を吸収させる方法や、地震のときの水平力と反対方向に構造体を振動させてエネルギ-を消滅させるものなどがあります。

これらの装置は現在では、大きい中高層の建物に採用されています。

 免震構造は、地震による地盤の変動を建物に伝えにくくするもので、建物の基礎部分の下に滑り装置をつけて変動を逃がすしくみです。この方法は、住宅など比較的小規模な構造体に向いています。

 免震構造には2種類あります。ひとつは、柔軟基礎構造とよばれるもので、基礎と地盤の間に弾性の受けを設置して地盤の揺れを吸収します。もうひとつは、機械的絶縁基礎と呼ばれるもので、地盤の間にボ-ルベアリングのような回転体を入れて揺れを逃がすものです。しかし、免震構造は残念なことに、地震の垂直の揺れにはほとんど効果がありません。このことから垂直の揺れを防ぐには、十分な耐震設計が必要となりますので、工務店などとよく相談或いは打合せを行って下さい。